アルプスの湯では月に1回温泉療法医の鏡森定信先生を招いて健康相談を行っています。今回は鏡森先生にその内容についてお話していただきました。

ー健康相談ではどんなことをされていますか?
鏡森 お客さんから一般的な健康相談を受けたり、お客さんの自律神経のデータを測り、自律神経を鍛える入浴方法について指導したりしています。
ー自律神経とはなんですか?
鏡森 自律神経は私たちの身体の調整をしています。交感神経と副交感神経があり、そのバランスが保たれていないと、立ちくらみや、胃腸の調子が悪く下痢になったり、全身倦怠感など体調不良(不定愁訴)が表れることがあります。
ー入浴と自律神経とは関わりがあるのですか?
鏡森 入浴の温熱刺激によって自律神経に様々な変化が起こります。それで自律神経のバランスが整い、体調の改善にもつながります。私はお客さんのデータを分析し、バランスが上手く保たれていない人には、入浴法を指導しています。
ー入浴法とはどんなことですか?
鏡森 例えば温泉に入って温まってから、2~3分間水風呂に入って、また温泉に入ることを1~2回繰り返します。これは温冷交代浴といって自律神経のトレーニングになります。
そういった指導の他に腰痛に効く温泉の入り方や運動の仕方について相談を受けたこともあります。また、アトピーやメンタル、糖尿病のことなど、一般的な入浴と関係ない健康相談もお聞きしています。
ー寒い季節の適切な入浴方法は?
鏡森 寒い外から入ってきたら、まずは休憩所で休んで落ち着いてから入浴してください。入浴後も同様です。入浴してから30分くらいは身体を休めると入浴の効果が大きくなります。お風呂に入ると牛乳瓶1~2本分の汗をかきますから、水分補給はしっかり行ってください。
ー入浴する時間は何時頃がよいでしょう?
鏡森 朝は危険です。午後は身体への負担が一番小さいです。ですから午後、夕食前までに入浴するのが一番安全です。寝る直前の入浴は体温が下がるまで熟睡できないので、良い睡眠につながりません。遅い晩酌も控えたほうがいいです。その他にも相談事があれば、気軽にお話ください。
―鏡森定信―
金沢大学大学院医学研究科博士課程修了。
富山大学名誉教授。温泉療法医。
【著書】健康湯めぐり(北国新聞社刊) 、新名湯図巻(北国新聞社) ほか
温泉博士の健康相談
相談日
毎月第1水曜日
時間
13:30~15:30(1人20分程度)
場所
アルプスの湯1階
お申し込み
事前予約制です
アルプスの湯までお電話ください 076-473-9333
※空きがあれば当日対応可